100枚のモチーフ

Think Of JAPAN While Knittingに参加して数ヶ月。

プロジェクトが立ちあがった時にはすでに他にやることが多く、なかなか思うようにモチーフが編めずにいました。

先日思い立って一気に100枚編みました。

100枚のモチーフを眺めていると、感慨深いものがあります。

このプロジェクトに参加して1つだけ自分の中で消化できないことがありました。

モチーフを編んでブランケットに仕上げ被災地の方々に差し上げるのではなく、これを販売しその売上金を寄付するということ。

販売するからには、それに見合う糸を使用したほうがいいでしょうし、技術も必要だと思うからです。

更にボランティアでなくバザーでもなく、チャリティーに値すると言ってもハンドメイドを売るという行為はかなり難しいものです。

そう考えるのには、私がニットのハンドメイドを販売しているせいでもあります。

購入者にその趣旨をわかってくださる方がどれほど居るのか…想像すらつきません。

なかなか消化出来なかった私がどうしてかぎ針を持つようになったのか。

参加した時に数枚だけ編んだモチーフを見て「このもやっとした気持をブランケット一枚分のモチーフを編んだら、払拭されるかもしれない」と感じたからです。

編むからには、ちゃんとした糸で編みたい、色にもこだわりたい。

購入してくださる方の気持ちも大切にしたい。

もちろんそのお金を寄付すれば一番早いのかもしれないけれど、この毛糸を買ったお金が有意義に使われることを実感したい…という一心で編み始めました。

100枚編むのに時間はそれほどかかりませんでしたが、出来上がった時にはすこし気持ちが整理されていました。

「被災地のことを想いながら編む」という趣旨に反して「自分の想いを整理しながら編む」

このプロジェクトはまだまだ続くそうですが、私の中ではひとつの区切りがつきました。

いろんな方々の手が加わったモチーフのブランケットは、人々の想いが沢山詰まっていることでしょう。

その想いがどう伝わるのか、これからじっくりと感じていければ…と思っています。